M1/M2/M3といったApple Silicon搭載Macを使用する個人事業主やフリーランスの皆様にとって、PCのパフォーマンスを最大限に引き出し、クリーンな環境を維持することは極めて重要です。確定申告ソフトを選ぶ際も、Rosetta 2を介さずにネイティブで動作するかどうかは、大きな判断基準となるでしょう。
この記事では、「M1 MacでRosetta 2をインストールせずに確定申告を行いたい」という皆様の悩みに明確な解決策を提示します。結論として、ブラウザで動作するクラウド会計ソフト(freee会計、マネーフォワード クラウド確定申告、やよいの青色申告 オンライン)を利用すれば、Rosetta 2は一切不要です。
本記事を読めば、Rosetta 2を避けるべき技術的な理由から、主要クラウド会計ソフトのM1 Mac環境でのスペック比較、さらには具体的な設定方法まで、確定申告をスマートに完了させるための全てがわかります。M1 Macの真の性能を活かし、効率的かつ快適な確定申告を実現しましょう。
結論:M1 Macでの確定申告は「クラウド会計ソフト」が最適解
M1/M2/M3といったApple Silicon搭載Macのユーザーが、Rosetta 2をインストールすることなく確定申告を完結させるための唯一にして最適な方法は、「クラウド会計ソフト」の利用に他なりません。
クラウド会計ソフトは、特定のOSやハードウェアに依存しないブラウザベースのサービスであり、SafariやGoogle Chrome(いずれもApple Siliconネイティブ版)といったWebブラウザ上で全ての機能が動作します。これにより、Rosetta 2による翻訳レイヤーを介する必要が一切なく、M1 Mac本来のパフォーマンスと電力効率を損なうことなく、快適に確定申告作業を進めることが可能です。
本記事では、この最適解を実現するための技術的背景、主要なクラウド会計ソフトの徹底比較、そして具体的な設定手順までを詳細に解説します。
技術的解説:なぜM1 MacでRosetta 2を避けるべきなのか?
Rosetta 2は、Apple Silicon MacでIntelベースのアプリケーションを動作させるための「翻訳レイヤー」です。この技術は、Intel MacからApple Silicon Macへの移行期間における互換性を確保するために非常に重要ですが、M1 Macの本来の性能を最大限に引き出すためには、可能な限りRosetta 2の使用を避けるべきです。その理由は以下の3点に集約されます。
-
パフォーマンスの低下:
Rosetta 2は、IntelコードをApple Siliconが理解できるコードにリアルタイムで翻訳するプロセスを必要とします。この翻訳処理は、追加のCPUサイクルとメモリリソースを消費するため、ネイティブで動作するアプリケーションに比べてパフォーマンスが低下します。確定申告ソフトのようなデータ処理を伴うアプリケーションでは、この遅延が作業効率に直結します。 -
バッテリー消費の増加:
翻訳処理は、より多くの電力を使用します。結果として、Rosetta 2を介して動作するアプリケーションは、ネイティブアプリケーションに比べてバッテリーの消費量が増加する傾向にあります。M1 Macの優れた電力効率は、ネイティブアプリを使用することで最大限に享受できるため、長時間の作業を行う際にはRosetta 2の利用は不利益となります。 -
将来的な互換性のリスク:
Rosetta 2は一時的な互換性ソリューションとして提供されています。Appleは過去にも同様の互換性レイヤー(初代Rosetta)を廃止した経緯があり、macOSの将来的なアップデートでRosetta 2のサポートが終了する可能性は否定できません。長期的な視点で見れば、ネイティブ対応のソフトウェアやブラウザベースのサービスを利用することが、安定した作業環境を維持するための賢明な選択と言えます。
これらの理由から、M1 MacのユーザーはRosetta 2の使用を最小限に抑え、ネイティブ対応のアプリケーションやクラウドサービスを積極的に活用すべきです。確定申告ソフトにおいても、この原則は変わりません。
【スペック比較】Rosetta 2不要!M1ネイティブ対応の確定申告ソフト3選
M1 MacでRosetta 2を介さずに確定申告を行うための最適解は、ブラウザベースで動作するクラウド会計ソフトです。ここでは、主要な3つのクラウド会計ソフトを「M1 Mac環境での最適性」を軸に徹底比較します。これらのソフトは、Apple Silicon版のSafariやGoogle Chrome上でネイティブに動作するため、Rosetta 2のインストールは一切不要です。
| 項目 | freee会計 | マネーフォワード クラウド確定申告 | やよいの青色申告 オンライン |
|---|---|---|---|
| M1 Macネイティブ対応 | ブラウザベースで完全対応 | ブラウザベースで完全対応 | ブラウザベースで完全対応 |
| プラン別料金 | スターター:月額1,320円〜 スタンダード:月額2,680円〜 |
パーソナルミニ:月額980円〜 パーソナル:月額1,280円〜 |
セルフプラン:年額8,800円〜 ベーシックプラン:年額17,600円〜 |
| 無料期間 | 30日間(全機能利用可能) | 1ヶ月間(全機能利用可能) | 1年間無料(初年度のみ) |
| 推奨ブラウザ | Safari (Apple Silicon版), Chrome (Apple Silicon版), Firefoxなど | Safari (Apple Silicon版), Chrome (Apple Silicon版), Edgeなど | Safari (Apple Silicon版), Chrome (Apple Silicon版)など |
| スマホアプリの有無 | あり | あり | あり |
| Macでの動作可否 | iPhone/iPadアプリはM1 Macで動作可能 | iPhone/iPadアプリはM1 Macで動作可能 | iPhone/iPadアプリはM1 Macで動作可能 |
| e-Tax対応方式 | マイナンバーカード方式、ID・パスワード方式 | マイナンバーカード方式、ID・パスワード方式 | マイナンバーカード方式、ID・パスワード方式 |
| サポート体制 | メール、チャット、電話 (プランによる) | メール、チャット、電話 (プランによる) | メール、チャット、電話 (プランによる) |

各ソフトの特徴
-
freee会計:
直感的なUI/UXが特徴で、簿記の知識がなくても質問に答えるだけで帳簿作成が可能です。自動仕訳機能が強力で、銀行口座やクレジットカードとの連携により、日々の取引を効率的に記帳できます。特に、会計業務を簡素化したい初心者や、スモールビジネスオーナーに推奨されます。 -
マネーフォワード クラウド確定申告:
家計簿アプリ「マネーフォワード ME」との連携がスムーズで、個人資産管理と事業会計を統合的に管理したいユーザーに最適です。豊富な連携サービスと高機能な自動仕訳ルール設定により、細かいカスタマイズが可能です。ある程度の簿記知識があるユーザーや、詳細なデータ分析を行いたいユーザーに適しています。 -
やよいの青色申告 オンライン:
会計ソフトとしての実績と信頼性が高く、特に「弥生会計」のデスクトップ版からの移行を検討しているユーザーには馴染みやすいでしょう。シンプルながらも必要な機能は網羅されており、コストパフォーマンスに優れています。初年度無料期間が長く、初めてクラウド会計ソフトを利用するユーザーにとっても導入しやすい選択肢です。
これらのクラウド会計ソフトは、いずれもM1 Macのブラウザ上で快適に動作し、Rosetta 2を必要としません。自身の事業規模、会計知識、求める機能、予算に合わせて最適なソフトを選択してください。
【手順解説】マネーフォワード クラウドをM1 Macで使う設定方法
マネーフォワード クラウド確定申告をM1 Macで利用する際、Rosetta 2は一切不要です。以下の手順で設定を進めることで、M1 Macのパフォーマンスを最大限に活かした確定申告環境を構築できます。
-
Apple Silicon版ブラウザの準備:
まず、M1 Macに最適化されたブラウザを使用していることを確認してください。推奨は「Safari」または「Google Chrome (Apple Silicon版)」です。Google Chromeを使用する場合は、公式サイトから必ずApple Silicon版をダウンロード・インストールしてください。 -
アカウントの登録:
マネーフォワード クラウド確定申告の公式サイトにアクセスし、「無料で始める」または「新規登録」ボタンをクリックします。メールアドレス、パスワードを設定し、アカウントを作成します。 -
初期設定ウィザードの開始:
登録が完了すると、初期設定ウィザードが開始されます。ここでは、以下の情報を入力します。- 事業形態: 個人事業主または法人
- 開業日: 事業を開始した日付
- 青色申告/白色申告: どちらで申告するかを選択(青色申告推奨)
- 業種: 自身の事業内容に合った業種を選択
- 会計期間: 確定申告の対象となる期間(通常は1月1日〜12月31日)
-
銀行口座・クレジットカード連携:
会計ソフトの最大のメリットの一つが、銀行口座やクレジットカードとの自動連携です。- 「データ連携」メニューから、利用している銀行やクレジットカードを選択します。
- 各金融機関のWebサイトにログインし、マネーフォワード クラウドとの連携を許可します。
- これにより、取引データが自動で取り込まれ、仕訳の手間が大幅に削減されます。
-
レシート・領収書の取り込み設定(任意):
スマホアプリやスキャナ連携を活用することで、レシートや領収書を効率的に取り込むことができます。M1 Mac上でiOS/iPadOSアプリが動作する場合、マネーフォワードのアプリをMacにインストールして利用することも可能です。

この手順で進めれば、M1 Mac上でマネーフォワード クラウド確定申告をRosetta 2なしで快適に利用できます。
【手順解説】freee会計をM1 Macで使う設定方法
freee会計も、M1 MacでRosetta 2を介さずに利用できるクラウド会計ソフトの代表格です。以下のステップで、M1 Macに最適化された環境でfreee会計のセットアップを進めましょう。
-
Apple Silicon版ブラウザの使用:
マネーフォワード クラウドと同様に、SafariまたはGoogle Chrome (Apple Silicon版) を使用してください。これにより、Rosetta 2によるパフォーマンス低下を回避できます。 -
アカウント登録:
freee会計の公式サイトにアクセスし、「無料で試す」または「新規登録」からアカウントを作成します。メールアドレスやGoogleアカウントなどで簡単に登録が可能です。 -
初期設定フローの開始:
freee会計は、ユーザーの状況に合わせて質問に答えていく形式の初期設定フローが特徴です。- 「事業の種類は?」 (個人事業主、法人など)
- 「開業日は?」
- 「青色申告をする予定ですか?」
- 「業種は?」
- これらの質問に沿って情報を入力していくことで、自動的に会計設定の基礎が構築されます。
-
銀行口座・クレジットカード連携:
freee会計も、金融機関との連携を強力に推進しています。- 初期設定の途中で「銀行口座を連携する」や「クレジットカードを連携する」といった案内が表示されます。
- 利用している金融機関を選択し、オンラインバンキングのIDとパスワードを入力して連携を完了させます。一度連携すれば、以降は自動で取引データが取り込まれ、自動仕訳の提案が行われます。
-
その他連携サービスの設定(任意):
Amazonや楽天などのECサイト、POSレジ、決済サービスなど、様々なサービスと連携可能です。これらの連携を設定することで、さらに効率的な記帳が可能になります。

freee会計の質問形式の初期設定は、簿記の知識が少ない方でも迷うことなくセットアップを進められるよう設計されています。M1 MacのApple Siliconネイティブブラウザで、このスムーズな体験を享受してください。
Q&A:M1 Macと確定申告ソフトに関する技術的な質問
M1 Macユーザーが確定申告ソフトを選ぶ際に抱きがちな、技術的な疑問について明確に回答します。
Q1. インストール型の「弥生会計」はM1 Macでネイティブ動作しますか?
A. 現状、インストール型の「弥生会計」(弥生会計 プロフェッショナルなど)はM1 Macでネイティブ動作には対応していません。 これらのソフトはIntelベースで開発されており、M1 Macで利用する際にはRosetta 2のインストールが必須となります。弥生会計シリーズでRosetta 2を避けたい場合は、前述の「やよいの青色申告 オンライン」のようなクラウド版を利用するしかありません。
Q2. どうしてもインストール型ソフトを使いたい場合はどうすれば?
A. Rosetta 2を避けつつ、インストール型ソフトを使いたい場合は、Parallels Desktopなどの仮想化ソフトウェアを利用してWindows環境を構築し、その上でWindows版の会計ソフトを動作させるという方法があります。Parallels Desktop自体はM1 Macにネイティブ対応しており、Windows for ARMを仮想化することで、M1 Mac上でWindowsアプリケーションを比較的快適に動作させることが可能です。
しかし、この方法は以下の理由から、クラウド型ソフトの利用を強く推奨します。
* コストの増加: Parallels Desktopのライセンス費用、Windows OSのライセンス費用が発生します。
* 複雑性の増加: 仮想環境の構築・管理、OSのアップデートなど、運用が複雑になります。
* パフォーマンスの限界: 仮想環境での動作は、ネイティブに最適化されたクラウドサービスに比べて、リソース消費や動作速度で劣る可能性があります。
M1 Macのパフォーマンスを最大限に活かし、かつクリーンな環境を維持する目的であれば、クラウド会計ソフトが最も論理的かつ効率的な選択肢です。
Q3. 使っているブラウザがIntel版かApple Silicon版か確認する方法は?
A. 現在使用しているブラウザがApple Silicon(M1/M2/M3)にネイティブ対応しているか、Rosetta 2を介してIntel版として動作しているかを確認するには、「アクティビティモニタ」を利用するのが最も確実です。
- アクティビティモニタを開く:
- Finderを開き、「アプリケーション」フォルダ内の「ユーティリティ」フォルダに進み、「アクティビティモニタ」を起動します。
- または、Spotlight検索(Command + Space)で「アクティビティモニタ」と入力して開きます。
- 「種類」列を確認:
- アクティビティモニタのウィンドウ上部にある「表示」メニューから「列」→「種類」を選択し、「種類」列を表示させます。
- 「種類」列には、各アプリケーションのアーキテクチャが表示されます。
- 「Apple」 または 「Universal」 と表示されていれば、そのアプリはApple Siliconにネイティブ対応しています。
- 「Intel」 と表示されている場合は、Rosetta 2を介して動作しています。
この方法で、SafariやGoogle Chromeが「Apple」または「Universal」と表示されていることを確認すれば、M1 Macの性能を最大限に活かした状態でクラウド会計ソフトを利用できていると判断できます。
まとめ:M1 Macの性能を最大限に活かす確定申告を
M1/M2/M3といったApple Silicon搭載Macを使用する皆様にとって、確定申告ソフトの選択は、Rosetta 2の使用を避けることで、Mac本来のパフォーマンスとクリーンな環境を維持する上で非常に重要です。
本記事で解説した主要点を再確認しましょう。
- M1 Macでの確定申告は、Rosetta 2不要のクラウド会計ソフトが最適解です。 ブラウザベースで動作するため、Apple Silicon版のSafariやChrome上でネイティブに処理が完結します。
- Rosetta 2を避けるべき理由は、パフォーマンス低下、バッテリー消費増加、将来的な互換性リスクの3点です。 M1 Macの真価を引き出すためには、ネイティブ対応のソリューションを選ぶべきです。
- freee会計、マネーフォワード クラウド確定申告、やよいの青色申告 オンラインの3製品は、いずれもM1 Mac環境でRosetta 2なしに快適に動作します。 機能、料金、UI/UXを比較し、自身の事業に最適なものを選びましょう。
- 設定は非常にシンプルです。 Apple Siliconネイティブのブラウザで公式サイトにアクセスし、指示に従ってアカウント登録と初期設定、そして金融機関連携を行うだけで完了します。
👇 楽天市場で日用品をチェックする ≫
M1 Macの優れた性能を損なうことなく、スマートかつ効率的に確定申告を完了させることは十分に可能です。まずは各クラウド会計ソフトの無料プランやトライアル期間を活用し、ご自身のM1 Mac環境での動作や使用感を実際に確認することをおすすめします。公式サイトへのリンクから、快適な確定申告への第一歩を踏み出しましょう。
「感情論抜きで、一番安くて速いのはどこか?」を徹底検証。
元・家電量販店のスマホコーナー担当。
複雑な料金プランやキャンペーンの「裏の条件」を読み解くのが趣味です。
「なんとなく大手キャリア」で毎月損をしている人を見ると放っておけません。
実測スピードテストと料金シミュレーションに基づいた、忖度のない情報を発信します。
ガジェットと猫が好き。


コメント