確定申告レシート撮影後、原本は破棄OK?法的根拠とソフト機能

個人事業主、フリーランス、そして副業を行う会社員にとって、確定申告は避けて通れない業務です。中でも、日々発生するレシートや領収書の山は、保管場所に困り、経理業務の大きな負担となっている方も多いのではないでしょうか。「スマホで撮影して入力したら、もう原本は捨てても大丈夫なの?」という疑問は、多くの事業者が抱える共通の悩みです。

結論:確定申告ソフトで撮影後のレシート、原本は「条件付き」で破棄可能

結論から申し上げると、確定申告ソフトでスマホ撮影したレシートの原本は、「電子帳簿保存法」が定める要件を満たすことで破棄が可能です。これにより、煩雑な紙の保管から解放され、経理業務のペーパーレス化を大きく推進できます。

しかし、「ただ撮影するだけ」では認められません。税務調査で問題なく認められるためには、特定の法的要件をクリアし、適切な運用を行う必要があります。

この記事では、レシート原本を破棄できる法的根拠から、税務調査で認められるための具体的な手順、そしてどの確定申告ソフトが対応しているのかまでを、専門的かつ論理的に解説していきます。

法的根拠は「電子帳簿保存法」。レシート原本を破棄できる仕組みとは

レシート原本の破棄を法的に認めているのは、国が定めた「電子帳簿保存法」という法律です。この法律は、国税関係帳簿書類の電子データによる保存を認めるもので、デジタル化が進む現代社会において、事業者の経理負担を軽減することを目的としています。

特に、紙で受領したレシートや領収書などの証憑書類を電子データとして保存することを認める仕組みを「スキャナ保存制度」と呼びます。この制度を利用することで、紙の原本をスキャンやスマホ撮影でデータ化し、一定の要件を満たせば原本を破棄できるようになります。

2022年1月の法改正により、電子帳簿保存法の要件は大幅に緩和されました。特に大きな変更点としては、税務署への事前承認が不要になったことや、タイムスタンプの要件が緩和されたことなどが挙げられます。これにより、スマホでの撮影・保存がより多くの事業者にとって実用的な選択肢となりました。

「紙での7年間保存義務」を「適切な電子データでの保存」に置き換える、というのがこの制度の基本的な考え方です。これにより、保管スペースの削減だけでなく、検索性の向上や紛失リスクの低減といったメリットも享受できます。

【チェックリスト】スマホ撮影レシートの原本破棄に必須の4大要件

ただスマホで撮影するだけでは、税務調査で電子データが証拠として認められない可能性があります。電子帳簿保存法の「スキャナ保存制度」を利用して原本を破棄するためには、以下の4つの主要な要件を満たす必要があります。

A person scanning receipts with a smartphone, surrounded by digital documents and a shredder, symbolizing paperless accounting and compliance with e-Tax laws.

要件1【真実性の確保】

保存された電子データが、原本の内容を正確に表しており、改ざんされていないことを証明するための要件です。

  • タイムスタンプの付与: レシートの受領後、速やかに(最長約2ヶ月以内)撮影し、タイムスタンプを付与する必要があります。タイムスタンプは、その時刻にそのデータが存在し、それ以降改ざんされていないことを証明するものです。
  • 解像度・カラー画像: 解像度は200dpi以上、カラー画像(256階調以上)での保存が求められます。これにより、文字や印影が鮮明に読み取れる状態を確保します。
  • 訂正・削除履歴の確保: 訂正や削除を行った場合に、その履歴が残るシステムで保存すること。
  • 入力者情報の確認: 誰がいつ入力したかをシステム上で確認できること。

要件2【可視性の確保】

保存された電子データを、いつでも明確な状態で確認できるようにするための要件です。

  • 検索機能の確保: 日付、金額、取引先などの主要な項目でデータを検索できる機能が必要です。
  • ディスプレイ・プリンターの備付け: 保存されたデータを、PCモニターで明瞭に表示できること、また必要に応じて紙に印刷できる環境を整えておく必要があります。

要件3【入力期間の制限】

レシートを受け取ってから、電子データとして保存するまでの期間に制限があります。

  • 速やかな入力: 原則として、レシートを受け取った日、またはその日のうちに入力・タイムスタンプ付与を行う必要があります。
  • 最長約2ヶ月以内: 業務の都合上、速やかな入力が困難な場合は、最長で約2ヶ月以内に入力・タイムスタンプ付与を行えば良いとされています(事務処理規程で明確に定める必要があります)。

要件4【事務処理規程の備付け】

電子化された書類の保存に関する社内ルールを明確にし、備え付けておく必要があります。

  • 規程の作成・運用: スキャナ保存を行う際の具体的な手順、責任の所在、不正があった場合の対応などを定めた「事務処理規程」を作成し、それに従って運用することが求められます。
  • 多くのソフトでテンプレート提供: 多くの確定申告ソフトでは、この事務処理規程のテンプレートが用意されており、簡単に作成・導入することができます。

これらの要件を個人の手作業で全て満たすのは非常に困難です。そのため、電子帳簿保存法に対応した確定申告ソフトの利用が不可欠となります。

主要確定申告ソフト3社の「スキャナ保存」対応機能スペック比較表

上記の複雑な要件も、電子帳簿保存法に正式対応している確定申告ソフトを利用すれば、効率的かつ安全にクリアできます。ここでは、個人事業主やフリーランスに人気の主要3社の機能を比較します。

比較のポイントは「タイムスタンプの自動付与」「検索機能の充実度」「OCR(光学文字認識)の精度」、そして「電子帳簿保存法への公式対応度」です。

Three different accounting software logos (freee, Money Forward, Yayoi) arranged in a comparison table format, with checkmarks indicating features like timestamp and search.

確定申告ソフト名 タイムスタンプ機能 検索機能の充実度 OCR精度 電子帳簿保存法対応
freee会計 標準搭載 高(日付、金額、取引先、メモなど) 高い(AI-OCR) 完全対応
マネーフォワード クラウド確定申告 特定プランで対応 高(日付、金額、取引先、タグなど) 高い 特定プランで完全対応
やよいの青色申告 オンライン 機能として搭載 中~高(日付、金額、勘定科目など) 中~高 対応を明記

※上記は一般的な情報に基づいた比較であり、具体的な機能やプランは各社の公式サイトで最新情報を確認してください。

  • freee会計:
    • 特徴: タイムスタンプ機能が標準搭載されており、スキャナ保存の要件を自動的に満たしやすい設計です。AI-OCRの精度も非常に高く、レシートの情報を自動で読み取り、仕訳の提案まで行ってくれるため、入力の手間を大幅に削減できます。検索機能も充実しており、複数の条件で絞り込みが可能です。
  • マネーフォワード クラウド確定申告:
    • 特徴: 特定のプラン(例:パーソナルプラスなど)で電子帳簿保存法に完全対応しています。スマホアプリからの撮影・取り込みが可能で、スキャンデータの検索機能も細かく設定できるため、税務調査時にもスムーズな対応が期待できます。
  • やよいの青色申告 オンライン:
    • 特徴: 「スマート取引取込」機能でレシートや領収書をデータ化できます。電子帳簿保存法への対応も明記されており、シンプルながらも必要な機能を備えています。初心者でも使いやすいインターフェースが魅力です。

ご自身の事業規模や経理業務の頻度、ITリテラシーに合わせて、最適なソフトを選ぶことが重要です。無料体験期間などを活用して、実際に操作感を試してみることをお勧めします。

税務調査で本当に大丈夫?調査官に指摘されないための3つの注意点

電子帳簿保存法の要件を満たし、対応ソフトを導入したとしても、日々の運用を間違えると税務調査で指摘を受ける可能性があります。安心してペーパーレス化を進めるために、以下の3つの注意点を意識しましょう。

  1. 不鮮明な画像は証拠にならない。レシートのシワを伸ばし、文字がはっきり読める状態で撮影・保存する。
    • 電子データは原本と同じように「証拠能力」が求められます。文字がかすれていたり、ブレていたり、光の反射で一部が読み取れない画像は、証拠として認められない可能性があります。撮影する際は、レシートのシワを伸ばし、明るい場所で影が入らないように、鮮明に全体が写るように心がけましょう。
  2. 入力期限を徹底する。「月末にまとめて」ではなく、レシートを受け取った日か翌日には撮影する習慣をつける。
    • 「入力期間の制限」要件で述べた通り、レシートの受領後、速やかな入力が求められます(最長約2ヶ月以内)。「月末にまとめて」という運用では、この要件を満たせないリスクがあります。レシートを受け取ったらすぐに撮影・データ化する習慣をつけ、タイムスタンプが適切に付与されるように運用しましょう。
  3. データと帳簿の突合。税務調査では、保存されたレシート画像と会計帳簿のデータが一致しているかを必ず確認される。入力ミスがないか定期的に見直しましょう。
    • 電子保存されたレシート画像は、会計帳簿に記載された内容(日付、金額、取引先、勘定科目など)と一致している必要があります。OCRの読み取りミスや手入力での誤りがないか、定期的に確認し、修正する習慣をつけましょう。税務調査では、特定の取引について電子データと帳簿が正確に紐付いているか、必ずチェックされます。

まとめ:法的要件を理解し、高機能なソフトで賢くペーパーレス化を

スマホで撮影したレシートの原本は、「電子帳簿保存法」が定める「真実性の確保」「可視性の確保」「入力期間の制限」「事務処理規程の備付け」という4つの主要な要件を満たせば、安心して破棄することができます。

これらの複雑な要件を自力でクリアするのは困難ですが、電子帳簿保存法に正式対応した確定申告ソフトを利用することで、効率的かつ安全にペーパーレス化を進めることが可能です。

各ソフトの機能や料金を比較し、ご自身の事業規模やITリテラシーに合ったものを選びましょう。無料体験期間を活用し、実際に操作感を試してみることをお勧めします。

確定申告ソフトをまだお持ちでない方、あるいは現在のソフトの機能に満足していない方は、ぜひこの機会に、ご自身の事業に最適な確定申告ソフトを見つけてみませんか? 以下のリンクから、人気の確定申告ソフトを比較検討し、日々の経理業務を劇的に効率化しましょう!

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正しい知識と最適なツールを活用することで、面倒な経理業務から解放され、安心して事業に集中できる環境を整えられます。この機会に、スマートな経理の第一歩を踏み出しましょう。

レイ@通信費見直しアドバイザー

「感情論抜きで、一番安くて速いのはどこか?」を徹底検証。

元・家電量販店のスマホコーナー担当。
複雑な料金プランやキャンペーンの「裏の条件」を読み解くのが趣味です。

「なんとなく大手キャリア」で毎月損をしている人を見ると放っておけません。
実測スピードテストと料金シミュレーションに基づいた、忖度のない情報を発信します。
ガジェットと猫が好き。

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