【会計ソフト別】Airbnbの複雑な入金仕訳を5パターン解説

民泊経営者の皆様、Airbnbからの入金処理に頭を悩ませていませんか?

はじめに:Airbnbの入金仕訳、手作業では限界がある理由

Airbnbでの民泊経営は魅力的なビジネスですが、その裏側で発生する経理作業、特にAirbnbからの入金仕訳は、多くのオーナー様にとって悩みの種ではないでしょうか。入金明細には宿泊料、清掃費、サービス料、源泉徴収税など、様々な項目が複雑に記載されており、「どの数字を使って仕訳すれば良いのか分からない」という声をよく耳にします。

このような複雑な入金を手作業で一つ一つ仕訳していくと、入力ミスが発生しやすくなります。特に民泊は予約件数が多く、取引量が膨大になりがちです。ミスが積み重なると、確定申告時に大きな手戻りが発生し、余計な時間と労力を費やしてしまうリスクがあります。

しかし、ご安心ください。現代の会計ソフトが提供するAPI連携機能を活用すれば、この複雑な仕訳を正確かつ自動で処理することが可能です。本記事を読めば、主要な会計ソフトを使ったAirbnb入金の具体的な仕訳方法から、API連携による自動化の設定手順まで、民泊経営の経理を効率化するための知識が網羅的に手に入ります。経理の負担を減らし、本業である民泊運営に集中するための第一歩を踏み出しましょう。

なぜAirbnbの入金は複雑なのか?会計処理の基本原則

Airbnbからの入金が複雑に感じる最大の理由は、その入金明細の構造と、会計上の「総額主義」の原則にあります。

入金明細の構造を分解

Airbnbの入金明細(ペイメントレポート)は、単に「入金額」だけが記されているわけではありません。一般的に、以下のような複数の項目で構成されています。

  • 宿泊料(売上本体):ゲストが支払う基本的な宿泊料金。
  • 清掃費:ゲストが支払う清掃料金。通常は宿泊料とは別に計上されます。
  • 追加サービス料:オプションで提供するサービス(朝食、送迎など)の料金。
  • Airbnbサービス料(ホスト手数料):Airbnbプラットフォーム利用に対する手数料で、売上から差し引かれて入金されます。
  • 源泉徴収税:Airbnbがホストに代わって徴収し、税務署に納付する所得税(特定の国・地域やホストタイプで適用)。

これらの項目が混在しているため、どの金額をどのように計上すべきか迷ってしまうのです。

Airbnb payment report breakdown with multiple items like accommodation fee, cleaning fee, service fee, and payout amount highlighted

会計上の原則「総額主義」を解説

ここで重要なのが、会計上の「総額主義」という原則です。これは、「売上は売上総額で計上し、そこから差し引かれる手数料などは費用として別途計上する」という考え方です。

例えば、ゲストが宿泊料10,000円と清掃費2,000円を支払い、Airbnbがホスト手数料として300円を差し引いた結果、ホストの銀行口座に11,700円が入金されたとします。この場合、入金額の11,700円だけを売上として計上するのは総額主義の原則に反します。

正しくは、以下の通りに考えます。

  • 売上総額:宿泊料10,000円 + 清掃費2,000円 = 12,000円
  • 支払手数料:Airbnbサービス料 300円

つまり、売上12,000円を計上し、支払手数料300円を費用として計上する必要があります。入金額が9,700円(宿泊料10,000円 – 手数料300円)だったとしても、売上は10,000円として計上し、手数料を費用計上するのが正しい処理です。この原則を理解することが、Airbnbの入金仕訳の第一歩となります。

【パターン別】会計ソフトを使ったAirbnb入金の基本仕訳例

ここでは、会計ソフト(例:freee会計、マネーフォワード クラウド)での仕訳入力イメージを想定し、基本的な入金パターンごとの仕訳例をご紹介します。使用する勘定科目の選択理由も併せて解説します。

使用する主な勘定科目

  • 売上高(または宿泊売上高、民泊売上高など):宿泊料や清掃費など、事業の主たる収入。
  • 支払手数料(または販売手数料、紹介手数料など):Airbnbサービス料(ホスト手数料)。
  • 預り金:源泉徴収税のように、一時的に預かるが後で納付する義務のあるお金。
  • 事業主貸:個人事業主が事業用資金をプライベートで使用した場合の勘定科目。源泉徴収税を事業主個人の所得税として扱う場合など。
  • 普通預金:銀行口座への入金。

1. 基本パターン:宿泊料とサービス手数料のみのシンプルな入金仕訳例

最も一般的なケースです。

前提: 宿泊料10,000円、Airbnbサービス料300円、入金額9,700円

借方 金額 貸方 金額 摘要
普通預金 9,700円 売上高 10,000円 (日付) Airbnb宿泊料 (ゲスト名)
支払手数料 300円 Airbnbサービス料

ポイント: 総額主義に基づき、売上高は10,000円で計上し、手数料は別途費用として計上します。

2. 清掃費込みパターン:宿泊料と清掃費を分けて売上計上する場合

清掃費を宿泊料とは別の売上として管理したい場合に利用します。

前提: 宿泊料10,000円、清掃費2,000円、Airbnbサービス料360円(売上合計の3%と仮定)、入金額11,640円

借方 金額 貸方 金額 摘要
普通預金 11,640円 売上高 10,000円 (日付) Airbnb宿泊料 (ゲスト名)
支払手数料 360円 清掃売上高 2,000円 (日付) Airbnb清掃費 (ゲスト名)

ポイント: 売上高と清掃売上高(または雑収入など)を分けて計上することで、内訳を明確にできます。

3. 源泉徴収ありパターン:源泉徴収税が差し引かれている場合

Airbnbが源泉徴収を行う場合(稀ですが、特定の状況下で発生)。

前提: 宿泊料10,000円、Airbnbサービス料300円、源泉徴収税1,000円、入金額8,700円

借方 金額 貸方 金額 摘要
普通預金 8,700円 売上高 10,000円 (日付) Airbnb宿泊料 (ゲスト名)
預り金 1,000円 Airbnb源泉徴収税 (後日納付)
支払手数料 300円 Airbnbサービス料

ポイント: 源泉徴収税は「預り金」として処理し、後日税務署に納付する際に「預り金」を減少させます。個人事業主で、事業主個人の所得税として処理する場合は「事業主貸」を使うこともあります。

Accounting software (e.g., freee or Money Forward Cloud) screenshot showing a journal entry for Airbnb income, with clear labels for debit, credit, account, and amount

【応用編】こんな時どうする?複雑なケースの仕訳例3選

ここからは、実際の民泊経営で遭遇しがちな、より複雑なケースの仕訳例を見ていきましょう。

ケース1:キャンセルによる返金処理が発生した場合の仕訳

ゲストからのキャンセルにより、売上の一部または全額を返金する場合があります。この場合、計上済みの売上をマイナス処理するのが一般的です。

前提: 以前計上した宿泊料10,000円の予約がキャンセルされ、ゲストに5,000円返金、Airbnbサービス料は返金対象外。

借方 金額 貸方 金額 摘要
売上高 5,000円 普通預金 5,000円 (日付) Airbnbキャンセル返金 (ゲスト名)

ポイント: 売上を減少させるため、借方に売上高を計上します。返金に伴う手数料が発生する場合は、別途支払手数料を計上することもあります。

ケース2:複数予約がまとめて一括で入金された場合の仕訳方法

Airbnbからの入金は、複数の予約がまとめて行われることがほとんどです。この場合、それぞれの予約ごとに仕訳を切る必要がありますが、会計ソフトの「補助科目」や「タグ」機能を活用すると管理が楽になります。

前提: 予約A(宿泊料8,000円、手数料240円)、予約B(宿泊料12,000円、手数料360円)がまとめて入金。合計入金額19,400円。

借方 金額 貸方 金額 摘要
普通預金 19,400円 売上高 8,000円 (日付) Airbnb宿泊料 (ゲストA)
支払手数料 240円 売上高 12,000円 (日付) Airbnb宿泊料 (ゲストB)
支払手数料 360円 Airbnbサービス料 (予約A)
Airbnbサービス料 (予約B)

ポイント: 会計ソフトの自動仕訳ルール設定で、特定の取引先(Airbnb)からの入金に対して、明細ごとに複数の仕訳を自動で生成するように設定すると、手入力の手間を大幅に削減できます。摘要欄にゲスト名や予約IDを記載すると、後からの確認が容易です。

ケース3:ホスト保証による補償金が入金された場合の仕訳

ゲストによる物件の損害などが発生し、Airbnbのホスト保証から補償金が支払われる場合があります。これは通常の宿泊売上とは性質が異なるため、「雑収入」として計上するのが適切です。

前提: ホスト保証により、損害補償金として30,000円が入金された。

借方 金額 貸方 金額 摘要
普通預金 30,000円 雑収入 30,000円 (日付) Airbnbホスト保証補償金入金

ポイント: 雑収入は、事業の主たる活動以外で発生した一時的な収入を計上する際に使用します。

主要会計ソフト3社のAirbnb連携機能スペック比較表

民泊経営の経理を効率化するためには、自身の運営スタイルに合った会計ソフトを選ぶことが不可欠です。ここでは、主要なクラウド会計ソフトであるfreee会計、マネーフォワード クラウド、弥生会計オンラインのAirbnb連携に関する機能を比較します。

比較項目 freee会計 マネーフォワード クラウド 弥生会計オンライン
API連携の有無 あり(Airbnbと直接連携可能) あり(Airbnbと直接連携可能) なし(CSVインポートが主)
自動仕訳ルールの精度 高い(AIによる学習機能、カスタムルール設定) 高い(自動仕訳ルール設定) 中程度(学習機能、カスタムルール設定)
複数通貨への対応 対応(外国通貨取引の自動換算機能) 対応(外国通貨取引の自動換算機能) 対応(手動での換算設定が必要な場合あり)
月額料金(目安) 個人事業主向けプラン:1,280円〜 個人事業主向けプラン:980円〜 個人事業主向けプラン:880円〜
サポート体制 チャット、メール、電話(プランによる) チャット、メール、電話(プランによる) チャット、メール、電話(プランによる)
特徴・おすすめ 自動化を最優先するホスト、経理初心者向け。UIが直感的。 税理士との連携も重視するホスト、詳細なデータ分析をしたい方向け。 コストを抑えたいホスト、手動での確認を厭わない方向け。

Comparison table of major accounting software (freee, Money Forward Cloud, Yayoi Kaikei Online) highlighting features like API integration, automatic journal entry, and pricing

結論:
* 自動化と手軽さを最優先し、経理作業の時間を極力減らしたい民泊経営者には、freee会計が特におすすめです。AIによる自動学習機能が強力で、一度設定すればほとんど手作業が不要になります。
* 税理士との連携を重視したり、より詳細な勘定科目設定やレポート機能を求める場合は、マネーフォワード クラウドが適しています。
* コストを抑えつつ基本的な経理をこなしたい場合は、弥生会計オンラインも選択肢に入りますが、Airbnbからの入金明細をCSVでダウンロードして取り込む手間が発生する可能性があります。

ご自身の民泊事業の規模や経理に対する習熟度、求める機能に応じて最適な会計ソフトを選びましょう。

実践!会計ソフトとAPI連携で仕訳を完全自動化する設定手順

会計ソフトとAirbnbのAPI連携は、民泊経営の経理作業を劇的に効率化する切り札です。手入力の必要がなくなり、入力ミスがゼロになるだけでなく、リアルタイムで正確な収支状況を把握できるようになります。ここでは、freee会計とマネーフォワード クラウドでの連携設定手順の概要を解説します。

API連携のメリットを再確認

  • 自動取り込み:Airbnbからの入金データ(宿泊料、手数料など)が自動で会計ソフトに取り込まれる。
  • 自動仕訳:設定したルールに基づいて、取り込まれたデータが自動で適切な勘定科目に仕訳される。
  • ミス削減:手入力によるヒューマンエラーをなくし、正確な帳簿作成が可能になる。
  • 時間節約:経理作業にかかる時間を大幅に短縮し、本業に集中できる。

【freee会計編】具体的な連携設定手順(概要)

freee会計では、Airbnbとの直接連携機能を提供しています。

  1. freee会計にログイン:事業所設定が完了していることを確認します。
  2. 「口座」メニューから「新しい口座を登録」を選択:連携したい口座の種類として「Airbnb」を選びます。
  3. Airbnbアカウントにログイン:freee会計の画面からAirbnbのログイン画面に遷移し、ユーザー名とパスワードを入力して認証します。
  4. 連携の許可:Airbnb側でfreee会計へのデータ連携を許可します。
  5. 同期設定:連携が完了すると、過去の入金データが自動的に取り込まれます。
  6. 自動仕訳ルールの設定:取り込まれたデータに対して、売上高、支払手数料などの勘定科目を割り当てる自動仕訳ルールを設定します。例えば、「Airbnbからの入金で、明細に『サービス料』と記載があれば『支払手数料』とする」といったルールです。

【マネーフォワード クラウド編】具体的な連携設定手順(概要)

マネーフォワード クラウドもAirbnbとの連携に対応しています。

  1. マネーフォワード クラウドにログイン:事業所設定が完了していることを確認します。
  2. 「連携サービス」メニューから「新規登録」を選択:サービス一覧から「Airbnb」を検索して選択します。
  3. Airbnbアカウントにログイン:マネーフォワード クラウドの画面からAirbnbのログイン画面に遷移し、ユーザー名とパスワードを入力して認証します。
  4. 連携の許可:Airbnb側でマネーフォワード クラウドへのデータ連携を許可します。
  5. 同期設定:連携が完了すると、入金データが自動的に取り込まれます。
  6. 自動仕訳ルールの設定:取り込まれた取引に対して、自動仕訳ルールを設定します。「Airbnbからの入金で、金額がマイナスの場合は『支払手数料』とする」「宿泊料金は『売上高』とする」など、詳細なルールを設定できます。

注意点:連携後に正しく仕訳が登録されているか、最初の数回は必ず確認すること

API連携を設定したからといって、完全に放置して良いわけではありません。特に連携直後や、Airbnbの入金明細の形式が変更された際には、設定した自動仕訳ルールが正しく適用されているか、必ず手動で確認するようにしてください。最初の数回は、実際の入金明細と会計ソフトの仕訳を照合し、必要に応じてルールを調整することが重要です。これにより、より正確で効率的な経理体制を確立できます。

まとめ:会計ソフトを使いこなし、民泊経営を加速させよう

本記事では、民泊経営におけるAirbnbからの複雑な入金処理について、その構造から会計上の基本原則、具体的な仕訳例、そして主要会計ソフトの連携機能と自動化手順までを詳しく解説しました。

Airbnbの入金は一見複雑に見えますが、「総額主義」という会計の基本原則を理解し、会計ソフトの機能を適切に活用することで、誰でも正確かつ効率的に処理することが可能です。手作業での入力ミスや確定申告時の手戻りのリスクを大幅に減らし、時間と労力を節約できるでしょう。

最適な会計ソフト選びは、貴社の民泊経営の規模やITリテラシーに大きく影響します。freee会計、マネーフォワード クラウド、弥生会計オンラインといった主要ソフトの比較を参考に、ご自身の事業に最も適したツールを見つけてください。

まずは気になる会計ソフトの無料トライアルに申し込み、実際にAirbnbとのAPI連携を試してみることを強く推奨します。その利便性と効率性を肌で体感することで、経理作業に対する認識が大きく変わるはずです。

経理作業を自動化し、生まれた時間をゲスト満足度の向上、新しい物件の開拓、マーケティング戦略の立案など、より本質的な経営業務に充てることで、民泊経営をさらに加速させることができるでしょう。

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レイ@通信費見直しアドバイザー

「感情論抜きで、一番安くて速いのはどこか?」を徹底検証。

元・家電量販店のスマホコーナー担当。
複雑な料金プランやキャンペーンの「裏の条件」を読み解くのが趣味です。

「なんとなく大手キャリア」で毎月損をしている人を見ると放っておけません。
実測スピードテストと料金シミュレーションに基づいた、忖度のない情報を発信します。
ガジェットと猫が好き。

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