海外アフィリエイトでUSDやEURなどの複数通貨で報酬を得ている個人事業主や副業ワーカーにとって、確定申告時の円換算は大きな負担となりがちです。手作業での為替レート調査や計算は、時間と労力を要するだけでなく、ミスが発生するリスクも伴います。
本記事では、「確定申告ソフトで、海外アフィリエイト報酬の複数通貨(USD, EUR)での入金を、為替レート自動取得で一括円換算して計上する機能」の有無について、主要な会計ソフトの機能を徹底的に比較し、あなたの疑問に明確な答えを提示します。
【結論】主要ソフトで可能!海外アフィリエイト報酬の為替レート自動取得・円換算
海外アフィリエイト報酬(USD, EUR等)の円換算を手作業で行うことは、手間とミスの原因となります。しかし、結論として、主要な確定申告ソフトを利用すれば、為替レートの自動取得とそれに伴う円換算機能は実現可能です。
ただし、その自動化の範囲や対応能力はソフトによって大きく異なります。完全に自動化できるものから、一部手動での調整が必要なものまで様々です。そのため、自身の報酬受け取りフローに最適なソフトを選ぶためには、各ソフトの機能を詳細に比較検討することが不可欠です。
この記事では、主要3大確定申告ソフト(freee会計、マネーフォワード クラウド、やよいの青色申告オンライン)の機能を徹底比較し、あなたの状況に最適なソフトの選び方を解説します。
海外アフィリエイト報酬の経理処理における3つの課題
海外アフィリエイト報酬の経理処理には、特に以下の3つの課題が挙げられます。これらの課題を解決することが、確定申告の効率化と正確性向上に直結します。
課題1:複数通貨(USD, EURなど)の管理が煩雑になる
海外アフィリエイトでは、USD、EUR、GBPなど、複数の通貨で報酬を受け取ることが一般的です。これらの異なる通貨をまとめて管理し、それぞれを正確に円換算することは、手作業では非常に煩雑です。通貨ごとにレートを調べ、計算し、記録する作業は、時間と労力を大幅に消費します。
課題2:税務上正しい為替レート(取引発生日のTTMなど)を都度調べる必要がある
税務上の外貨建取引の円換算においては、原則として「取引発生時の為替レート」を用いることが国税庁によって定められています。具体的には、取引発生日の「電信売買仲値(TTM)」を使用するのが一般的です。しかし、報酬の入金日と取引発生日が異なるケースも多く、その都度、過去の為替レートを正確に調査する作業は非常に手間がかかります。また、どの時点のレートを使用すべきか判断に迷うことも少なくありません。
課題3:手作業による計算ミスや計上漏れのリスク、時間の浪費
上記のような複数通貨管理と為替レート調査の手間は、手作業で行う場合に計算ミスや計上漏れのリスクを増大させます。特に確定申告間際になって多くの取引を処理しようとすると、焦りからミスを誘発しやすくなります。これらの作業に費やす時間は、本来のビジネス活動に充てるべき貴重な時間を奪うことにも繋がります。
【機能比較表】主要3大ソフトの海外報酬への対応レベル
海外アフィリエイト報酬の経理処理を効率化するためには、確定申告ソフトの機能が非常に重要です。ここでは、主要3大ソフトである「freee会計」「マネーフォワード クラウド」「やよいの青色申告オンライン」について、海外報酬への対応レベルを比較します。

| 比較項目 | freee会計 | マネーフォワード クラウド | やよいの青色申告オンライン |
|---|---|---|---|
| ①複数通貨対応 | 〇 | 〇 | △ |
| ②為替レート自動取得 | 〇 | 〇 | ✕ |
| ③取得レートの基準 | 連携先依存(決済日が多い) | 連携先依存(決済日が多い) | 手動入力 |
| ④API連携(PayPal等) | 〇 | 〇 | ✕ |
| ⑤手動入力の容易さ | △ | 〇 | 〇 |
各ソフトの機能とメリット・デメリット
-
freee会計
- 機能: 複数通貨対応、為替レート自動取得、PayPalなど主要な海外決済サービスとのAPI連携に対応しています。連携したサービスの履歴から、自動で為替レートを適用し円換算を行います。
- メリット: 自動化レベルが非常に高く、一度設定すれば大幅な工数削減が期待できます。簿記の知識がなくても直感的に操作できるUIも特徴です。
- デメリット: 自動化を前提としているため、手動での細かな調整には慣れが必要です。自動取得される為替レートの基準が決済日ベースであることが多く、税務上の発生日主義と異なる場合に手動修正が必要なケースがあります。
-
マネーフォワード クラウド確定申告
- 機能: 複数通貨対応、為替レート自動取得、銀行口座やクレジットカードとの連携が強力です。外貨建て口座を登録し、入出金時に為替レートを適用することが可能です。
- メリット: 銀行連携に強く、多くの金融機関からのデータ取り込みがスムーズです。自動取得機能と手動入力のバランスが良く、柔軟な運用が可能です。
- デメリット: freeeと同様に、自動取得レートが決済日ベースとなることが多いため、税務上の調整が必要になる場合があります。
-
やよいの青色申告オンライン
- 機能: 外貨建ての取引を記録することは可能ですが、為替レートの自動取得機能やAPI連携機能は基本的にありません。円換算は手動で行うことが前提となります。
- メリット: コストを抑えたい場合や、取引量が少なく手動入力に抵抗がない場合には選択肢となります。シンプルな機能構成で分かりやすいです。
- デメリット: 為替レートの調査から円換算、入力まで全て手作業となるため、海外アフィリエイト報酬が多い場合は、時間と労力が大幅に増加します。計算ミスや入力漏れのリスクも高まります。
「完全自動化」を求めるならfreee会計やマネーフォワード クラウドが有力な候補となります。一方、「コストと手動入力のバランス」を重視するなら、やよいの青色申告オンラインも選択肢に入ります。
設定方法を解説!為替レートを自動取得して円換算する手順
ここでは、各ソフトでの具体的な設定方法や、為替レートを自動取得して円換算する手順について、ケーススタディ形式で解説します。

ケーススタディ1:【freee会計】PayPal連携でドル建て報酬を完全自動で取り込む設定手順
freee会計は、PayPalなどの海外決済サービスとのAPI連携に強みを持っています。
- PayPalアカウントとの連携: freee会計の設定画面から「口座を登録」を選択し、PayPalアカウントを連携します。
- 取引の自動取得: 連携が完了すると、PayPalの入金履歴が自動的にfreee会計に取り込まれます。
- 為替レートの自動適用: ドル建ての報酬は、freee会計が連携先の情報に基づき、自動で為替レートを適用して円換算し、帳簿に計上されます。
- 取引の登録・仕訳: 取り込まれた取引に対し、勘定科目(例:売上高)を設定し、登録すれば完了です。
これにより、手動で為替レートを調べる手間なく、円換算された売上を計上できます。
ケーススタディ2:【マネーフォワード クラウド確定申告】外貨建て口座を登録し、手動で取引を登録する際の為替レート適用手順
マネーフォワード クラウドも金融機関との連携が強力です。
- 外貨建て口座の登録: マネーフォワード クラウドの口座設定で、外貨建ての銀行口座(例:Wiseなど)を登録します。これにより、外貨での残高管理が可能になります。
- 取引の登録: 報酬の入金があった場合、「手動で入力」または連携した口座から取り込まれたデータに対して仕訳を入力します。
- 為替レートの適用: 外貨建て取引として入力する際、日付を指定すると、マネーフォワード クラウドがその日の為替レート(多くはTTM)を自動で取得・表示します。このレートを適用して円換算額を計上できます。
- 確認・修正: 自動適用されたレートを確認し、必要に応じて手動で修正することも可能です。
ケーススタディ3:【やよいの青色申告オンライン】手動入力が前提。効率的に外貨取引を登録するためのTIPSとテンプレート活用法
やよいの青色申告オンラインは自動連携機能が限定的ですが、効率的に手動入力を行うための工夫は可能です。
- 為替レートの事前調査: 報酬発生日や入金日ごとに、国税庁が推奨するTTMレートを事前に調査し、一覧表を作成しておきます。例えば、三菱UFJ銀行や三井住友銀行の過去の為替レート情報が参考になります。
- テンプレートの活用: Excelなどで外貨取引の記録用テンプレートを作成し、「日付」「通貨」「外貨金額」「為替レート」「円換算額」「摘要」などの項目を設け、入力作業を効率化します。
- まとめて入力: 月に一度など、定期的にまとめて外貨取引を円換算し、やよいの青色申告オンラインに入力します。
- 外貨建口座の利用: 外貨建の口座(例:Wiseなど)を「その他口座」として登録し、外貨での入金・出金を記録。その上で、円に換金した時点で円換算額を計上し、為替差損益を処理します。
注意点:為替レート自動取得機能を利用する前に知るべきこと
確定申告ソフトの為替レート自動取得機能は非常に便利ですが、利用する際にはいくつかの注意点があります。これらを理解しておくことで、税務上のトラブルを回避し、より正確な経理処理が可能になります。
自動取得される為替レートはいつの時点のものか確認が必要(多くは決済日ベース)
多くの確定申告ソフトや連携サービスで自動取得される為替レートは、入金や決済が行われた日(決済日)のレートが適用されることが一般的です。しかし、税務上の原則は「取引が発生した日(発生日)のTTMレート」を用いることです。特にアフィリエイト報酬の場合、成果発生日と報酬の確定日、そして入金日が異なるケースが多いため、どのレートが適用されているかを必ず確認する必要があります。
税務上の原則(発生日主義)と異なる場合、手動での修正が必要になるケースがある
もしソフトが自動取得するレートが決済日ベースであり、それが税務上の発生日主義と著しく異なる場合は、手動で発生日時点のTTMレートに修正して計上する必要があります。この作業を怠ると、税務調査で指摘を受ける可能性もゼロではありません。特に金額が大きい取引や、為替レートの変動が大きい期間の取引については注意が必要です。
為替差損益の自動計算機能の有無と、手動での計上方法
外貨で受け取った報酬を円に換金する際、報酬が発生した時点の為替レートと、実際に円に換金した時点の為替レートに差がある場合、「為替差損益」が発生します。
- 自動計算機能のあるソフト: freee会計やマネーフォワード クラウドの一部機能では、外貨建て口座と円建て口座間の資金移動時に、為替差損益を自動で計算し、仕訳を計上してくれる場合があります。
- 手動計上: 自動計算機能がない場合や、より正確な処理が必要な場合は、為替差損益を手動で計算し、「為替差益」または「為替差損」として仕訳を計上する必要があります。これは、海外アフィリエイトで利益を出す上で重要な要素となるため、適切に処理しましょう。
API連携が全ての海外ASPに対応しているわけではない点に注意
確定申告ソフトのAPI連携機能は非常に便利ですが、全ての海外アフィリエイトサービスプロバイダ(ASP)や決済サービスに対応しているわけではありません。特に、ニッチなASPや地域限定のサービスを利用している場合、連携ができない可能性が高いです。その場合、CSVファイルでのデータインポートや、手動入力が必要となります。事前に利用しているサービスが連携可能か確認することが重要です。
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海外アフィリエイト報酬の円換算は、為替レートの変動が直接損益に影響します。日々の為替レートを把握することは、収益管理の基本です。DMM FXなら、リアルタイムの為替レートをいつでも確認でき、将来的な海外送金や収益の円転タイミングを見極める際にも役立ちます。まずは無料の口座開設を検討し、為替市場の動向を肌で感じてみてはいかがでしょうか。
まとめ:最適なソフトを選んで海外報酬の確定申告を効率化しよう
海外アフィリエイト報酬の確定申告における複数通貨の円換算は、確定申告ソフトを適切に活用することで大幅に効率化できます。
- 完全な自動化と手間削減を最優先するなら、PayPalなどの海外決済サービスとのAPI連携が充実しているfreee会計や、銀行連携に強いマネーフォワード クラウドが有力な候補となるでしょう。これらのソフトは、為替レートの自動取得と円換算機能により、あなたの経理作業を劇的に簡素化します。
- コストを抑えつつ、手動入力の柔軟性を求める場合は、やよいの青色申告オンラインも選択肢に入ります。ただし、為替レートの調査や円換算は自身で行う必要があるため、ある程度の労力は覚悟が必要です。
最終的に最適なソフトを選ぶためには、あなたの報酬受け取りフロー(どのサービスから、どの通貨で受け取っているか)と、各ソフトの機能の相性を実際に試すことが最も重要です。多くのソフトには無料プランやトライアル期間が設けられていますので、まずはこれらを活用し、使い勝手を比較検討することをお勧めします。
適切な確定申告ソフトを選ぶことで、海外アフィリエイト報酬の経理処理における負担を軽減し、本来のビジネス活動に集中できる時間を確保しましょう。
「感情論抜きで、一番安くて速いのはどこか?」を徹底検証。
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